【観劇】ねじまき鳥クロニクル

芸術
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やす

やす|清水康行
1989年生まれ。
生活の質を上げる事に向き合っています。
資格:WINメディテーション®公認プランナー
大学卒業後、スポーツアパレルのベンチャー企業に入社。「一生懸命働けば幸せになれるはず!」と信じ、11年半勤続。途中、昭和的な働き方をして、新規事業を立ち上げ成果を上げるも、心と体が疲弊。将来に対して明るい未来が描けない経験をする。「僕の人生これでよかったんだっけ?」と気付き「生活の質を上げる」事と、しばらくして「食事改善に取り組む」。どちらも功を奏し、結婚するまでに人生好転する。今は退職をして、自分の生き方を模索中。

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こんばんは!
やす です。
ありがたいことに、
退職してから、仕事が軌道に乗るまで、
比較的自由な時間を過ごしています。
そんな僕の状況と少し似ていて親近感の湧く、主人公の物語。
舞台、ねじまき鳥クロニクルを観てきました!
今日はその感想をまとめたいとおもいます。

これでもか!と詰め込まれた3時間。

予習不十分な状態で観劇。

奇妙な運命を感じつつ、予習をしていこう!と思い、家にあった文庫本を読み進めました。何を偉そうにと言われるかもしれませんが、村上春樹さんの文章にとても親近感を抱いたんです。説明不足な僕が、語弊なく気持ちを、考えを伝えるには、なぜか同じ様な文章に行き着くんです。読めば読むほど、その感覚が強まり、物語を読んでいるんだか、僕の文章なのか?一瞬わからなくなる部分があって、なかなか読み進められませんでした。(恐れ多いのは重々承知で、僕のブログなのでご勘弁願いたい)

結局、3部作中1部の10分の1程度読んで観劇に臨みました。最近は観劇の機会も多かったので、読まなくても大丈夫だろう!と、過信していた僕がいました。それまでの舞台は、必要最低限の小道具・大道具で、イマジネーションにより、物語を補完するスタイルが多かったのですが、今回は違いました....。

音楽ライブ・映画を観ているかのようなクリアな音響。

生声が舞台っぽさの一つでもあるのかな?と素人目には写ります。今回のねじまき鳥クロニクルは、生声の良さをのこしつつも、とてもクリアで聴こえやすい音響でした。生声なのか録音なのかわからなくなるぐらいのクリアさ。お芝居を観ているんだけど、映画を観ているような感覚でした。それぐらい、緻密な作品だったように思います。

全体を覆う空気感は、ぬるっとした気持ち悪さ。

10分の1といえど、原作を少し読んでいるので、少しは村上春樹の世界観を知っているはずです。今、読み進めている段階では、カラッと晴れいる印象。なんだか面倒に巻き込まれそうな雰囲気はありますが、穏やかな世界に見えました。舞台の方はというと、コントロール出来ない不穏な”なにか”、人からの滲み出る悪意から、全体の空気感としてはぬるっとした気持ち悪さを感じていました。

途中、休憩が恋しくなるぐらい、居心地が悪かったです。でも、そいういう世界観だからこそ、作品としては、休憩無しにスピード感を持って展開した方が面白いのかも?とも思ってしまいました。

セリフ・動き・ミュージック・SE・照明の巧妙さに頭がパンク。

音響のクリアさが痛烈だったのですが、観劇初心者には情報量が多く、脳がパンクする内容でした。どう面白かったか?にフォーカスしたいものの、処理能力が追いつかないぐらい、色んな衝撃があった!と表現したいのです。セリフを喋る人達=主役、とすると、主役意外のメンバーたちが心情を思考をダンスで表現している。そこに照明やSEが加わり、四重奏、五重奏ぐらいの複雑さを感じました。

10分の1といえど、原作を少し読んでいるので、少しは世界観を知っているはずです。でも、ストーリーの構成や、セリフの切り抜き方、全てが予想外でした。構成を変え、演出の仕方によっては、こんな世界も生み出せるのか...。と、作品作り上げるすごさを体感しました。

舞台装置、場面転換がもはやマジック(手品)。

そもそも、舞台の中心を絵画の様に浮かび上がらせる事に感心していました。没入感がスゴい。その他にも、舞台の仕切りや、家具の使い方、色んなところから人が出てきて、色んなところに消えていく。消えたと思ったら、違うところから出てくる。ストーリーを追うことに必死な状態なのに、手品の様な演出に、どのシーンも見落とせない緊迫感がありました。

観客の視点は変わっていないのに、天地がひっくり返ったような錯覚。目まぐるしく変わる舞台セット。その場面転換すらも、なんだか自然。感想はこの言葉がぴったりでしょう”なんもいえねぇ”。

ダンスがエグい。

正直、ダンスの良し悪しはあまりわかりません。ですが、その中でも、肉体美・身体操作で惹かれる方が何名かいました。それはそうと、皆さんめちゃくちゃ動く。その上、いわゆる”ダンス”ではなく、この舞台のために全てアップグレードされた動きに見えました。明らかに意味や意図が散りばめられていて、全てを理解するには、原作の読み直しと、もう2回観劇したい気持ちになりました。

理解が追いつかず、あるある探検隊の西川さんみたいに、何度か意識が飛びました。寝たとはまた違った感覚。考えるな!感じろ!というわけにも行かず、理解しようと必死に食らいついていました。

さいごに

今回の舞台、とても良かった!というのが正直な感想。妻にも観て損はない!とゴリ押ししました。他の舞台に比べ、劇場から道具、演出、全てが”豊か”とも感じました。小説を読み直しながら、舞台を反芻して、しばらくニヤニヤしたいと思います。

やす
やす

お目当ての首藤康之さんを観れ、
とても満たされました!
芸術の秋を感じていました〜
まだ、間に合う!
ねじまき鳥クロニクル、オススメです!

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