夫婦で健康家庭料理を発信するリアルフードキッチンを運営しています。食への興味関心が強く、なんでも食べてみたいし、試してみたい。日本の伝統料理の再現にも興味が出てきました。今回はぬか漬け。祖母が漬けてくれた”だいこっぱ”=大根の葉っぱのぬか漬けが無性に食べたくなり、始めてからもうすぐ1年半以上経過。長持ちのコツがわかったのでシェアしています。
ぬか漬けを食卓に加えたくて、手間のかからないぬか床はないか?と探していました。そんな時に出会ったのが冷蔵庫で保管するぬか床。普通は常温で保管して、毎日手をいれる。子供の頃、祖母のぬか漬けが大好きで、毎日手入れをしている姿を見て育ちました。実家でも何度かチャレンジし、失敗。一人暮らしの時はやる気も起きませんでした。夫婦で2人暮らしになり、料理が趣味になったことでようやく、管理できる自信が生まれました。それでも、手間をかけていたら続かない。そんな私にピッタリだったのが「冷蔵庫で管理するぬか床」でした。本格的な器具が不要で、タッパーで作れるのも魅力的。
冷蔵庫ぬか床の手入れのタイミングとポイント
手入れのタイミング
毎日かき混ぜる必要はありません。
冷蔵庫で低温管理といえど、かき混ぜないで放置は厳禁。
3日に1回混ぜるぐらいがベスト。
失敗しないためには1週間に1回は混ぜましょう。
冷蔵庫ぬか床を失敗しないためのポイント3つ
- 水分は少なめに保つのがコツ
- 塩分濃度は高めに保っておくのがコツ
- 水分が多くなってきたら、定期的に捨てるか、足しぬか
3つのポイント
1.水分は少なめに保つのがコツ
ぬか床が悪くなる原因のひとつが水分量。水分が多いと雑菌が繁殖してぬか床が傷み、水分が少なすぎると乳酸発酵が進みません。表面に水分が出てきたら、なにか対策をしたほうが良いサイン。
野菜を漬け込むと水分が出ます。漬ける回数が多ければ、その分野菜から滲み出てくる水分。そこに加え、「美味しくなると聞いたから」と、ビールなどで加水するのは避けましょう。実は、私も祖母に聞いた事があり、ビールはいれるものだと思い込んでいました。
2.塩分濃度は高めに保っておくのがコツ
ぬか漬けを繰り返すと、 ぬか床の塩分濃度が下がってきます。塩分濃度が下がり、手入れをしなければ、カビの原因になるのと、乳酸発酵が進み、理想的なぬか床では無くなります。そのため、塩分濃度はある程度高めに保つ必要があります。
塩分濃度を重視しすぎると塩辛く食べれたものではなくなります。最適な塩分濃度は10%前後。オススメは食卓塩ではなく、海水からできた天然塩。食卓塩だと、塩味がキツくなりすぎ、鋭さを感じます。高級な塩でなくていいので、一般的な粗塩が便利。ぬか床に足す時に気兼ねなく使えるし、野菜を塩もみする時にも、気前よく使えます。スーパーで300円程度/1kgで売っていると思うので、そこからはじめると良いと思います。その理由は後ほど説明します。
3.水分が多くなってきたら、定期的に捨てるか、足しぬか・うまみの素
水分量が多くなると、ぬか床が悪くなる可能性が上がります。水対策のための器具が売っていますが、こちらはあまりオススメしません。水が抜ければOK!と、手入れをサボる可能性があるのと、野菜から出た水分には旨味と乳酸菌などが詰まっています。初挑戦の時はキッチンペーパーで水分を吸い、捨てたこともありますが、捨ててしまうのはもったいない。
昆布や干し椎茸、切り干し大根などの乾き物をいれることで水分を吸わせる方法もあります。しかし、水分を吸った昆布や椎茸は思ったよりもぬか床で幅を取ります。野菜を漬けたいのに、水分調整のため大きくなった昆布などの乾物はハッキリ言って邪魔です。だからといって容器の端に追いやると傷みそうですし、取り出すタイミングもわからない。あと、想像よりも水を吸わない、旨味が出ているかわからない。一度試してみるとわかると思います。私のオススメは、乾物がパウダーになった「うまみの素」を足す方法。これで水分問題を解決しつつ、ぬか床の旨味もアップ。一石二鳥です。一回に使うのは50g程度なので、1袋で4回分。とっても経済的です。
原材料名:米糠(国内製造)、干し大根、食塩、昆布、唐辛子、みかんの皮、きなこ(大豆を含む)
大事なのは干し大根、昆布、唐辛子、みかんの皮、きなこが入っていること。干し大根ときなこの粉末入りはあまり見かけた事がありません。いい仕事をしているかもしれないので、気に入って使っています。
自家製うまみの素を作るなら、
煮干しなど粉末にしてからいれるのがオススメ。
粉末にすることで、水っぽさ抑えられ、旨味も出やすくなります。
このうまみの素に行き着いた経緯は過去の記事に書きました。
補足:グルメ・高級志向になりすぎない
冷蔵庫ぬか漬けの最大のメリットは、手入れが簡単でそれなりに美味しいぬか漬けを自家製できること。コツが掴めると長く付き合うことになります。我が家のぬか床は2023年7月27日からはじめ、まもなく1年半。アドバイスできる程度にはなったので、知人にオススメをしているのですが、試してくれる知人が長く続かない事がほとんど。その原因と傾向をみていると、どうやらグルメになりすぎているよう。塩の話で少し触れましたが、美味しさを求め、高級志向になっているようす。沖縄の〇〇塩、塩以外にも、あれやこれやと旨味になりそうな物を入れてみたり、気合を入れてぬか漬け専用の琺瑯容器を買ってみたり。挑戦し始めで飛ばしすぎてしまう。それ自体が悪いことではないのですが、失敗する可能性を考慮すると、飛ばしすぎて上手くいかなかった場合、心が折れて2度目が遠くなりそう。まずは、これまでまとめたポイントを参考に「ぬか床をキープできる」ところからスタートしてみてはいかがでしょう。美味しさやかっこよさを追求するのはその後でも遅くはありません。
さいごに
食卓にぬか漬けが1品加わると満足感があがりますよね!
個人的には、魯肉飯にきゅうりとにんじんのぬか漬けのペアリングに驚きました!
美味しいからぜひやってみてほしい!
最後までお読みいただきありがとうございます!
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